エキスパート管理栄養士養成シリーズ
臨床病態学

問題の解答と解説

1章 疾患による細胞,組織の変化

  • 1 解答(5)
    • (a)潰瘍形成ではなく発熱.
    • (b)化膿性細菌が原因であることが多い.
    • (c)好中球を認めることは稀である.
  • 2 解答(2)
    • (b)最も一般的な壊死の形式は凝固壊死であり,液化壊死は脳の細胞死でみられる.
    • (c)生理的あるいは病的刺激により誘導されるのはアポトーシスであり,壊死は常に病的刺激による.
    • (d)細胞死の範囲が単一の細胞なのはアポトーシスであり,壊死は多数の細胞が集団で死滅する.
  • 3 解答(4)
    • (a)増殖速度は遅く,非浸潤性で局所にとどまる.
    • (b)悪性上皮性腫瘍をがん腫といい,悪性非上皮性腫瘍を肉腫という.
    • (e)第1位は肺がん.

ページトップへ

2章 疾患の診断

  • 1 解答(1)
    • (c)全身の能力が減退・喪失するのは無力状態であり,活力が減退するのは全身倦怠である.
    • (d)片頭痛型ではなく筋収縮性頭痛.
    • (e)日差は1℃以内.
  • 2 解答(5)
    • (a)毛細管圧上昇が原因で起こることが最も多い.
    • (c)血清ビリルビン濃度は2mg/dl以上である.
    • (e)悪心,嘔吐などを伴うことは多い.
  • 3 解答(2)
    • (b)日差は1℃以上.
    • (d)脈拍は100回/分以上.
    • (e)脈拍は50回/分以下.

ページトップへ

3章 疾患の治療

  • 1 解答(4)
    • (a)トランスポーターは食物や薬物の吸収を促進する.
    • (b)P糖蛋白質は吸収を抑制する.
    • (d)経口アベイラビリティは増加する.
  • 2 解答(4)
    • (a)経口アベイラビリティは上昇する.
    • (c)経口アベイラビリティは増加する.
    • (e)薬物代謝活性は低下する.
  • 3 解答(3)
    • (a)開胸心マッサージや緊急開腹止血術はレベル0.
    • (b)物理療法は,薬物ではなく,音波,電気,光などの物理的特性を活かした治療法.
    • (e)一次救命処置と二次救命処置が逆.

ページトップへ

4章 臨床検査

  • 1 解答(1)
    • (b)コリンエステラーゼは高値化する.
    • (d)高AST血症が予測される.
    • (e)V型アイソザイムが増加する.
  • 2 

    *6刷以前をお持ちの方は,次の問題文に差し替えて,ご解答ください.
    内分泌系の異常に関する記述である.誤っているものの組合せはどれか.

    • a. 橋本氏病は甲状腺機能亢進を示す疾患である.
    • b. グレーブス病では血清サイロキシン濃度が増加する.
    • c. 卵巣腫瘍ではエストロゲンが高値化する.
    • d. クレチン病には甲状腺刺激ホルモン(TSH)の増加が見られる.
    • e. 副甲状腺ホルモンの血中濃度低下は,くる病の原因となる.

      (1)aとb (2)aとe (3)bとd (4)cとd (5)cとe

      解答(2)
    • (a)橋本氏病は甲状腺機能低下を示す疾患である.
    • (e)くる病では副甲状腺ホルモンの分泌亢進が見られる.
  • 3 解答(5)
    • (a)IgEが増加する.
    • (b)アトピーは即時型アレルギー.
    • (e)III型ではなくII型.

ページトップへ

5章 糖質代謝とその異常

  • 1 解答(4)
    • (a)ブトウ糖は肝臓から放出される.
    • (c)インスリン抵抗性を来す.
    • (d)代謝性アルカローシスではなく代謝性ケトアシドーシス.
  • 2 解答(5)
    • (a)肥満が多いのは2型糖尿病.
    • (b)ケトン体が著増するのはインスリン依存状態.
    • (c)HbA1c6.5%未満でも糖尿病を否定する根拠にはならない.
  • 3 解答(3)
    • (a)微量アルブミン尿が出現している時期.
    • (c)80kcalを1単位と定めている.
    • (e)無自覚性低血糖もある.

ページトップへ

6章 脂質代謝とその異常

  • 1 解答(4)
  • 2 解答(5)
  • 3 解答(2)
    • (a)20〜25%とする.
    • (d)摂取エネルギー量を制限する.
    • (e)300mg以下とする.

ページトップへ

7章 蛋白質,核酸の代謝とその異常

  • 1 解答(5)
    • (a)約60%を占める.
    • (d)アルブミンによって維持されている.
    • (e)小腸下部ではなく上部.
  • 2 解答(2)
    • (a)腎臓により排泄される.
    • (b)胆石ではなく尿路結石.
    • (d)サルベージ経路とde novo 生合成が逆.

ページトップへ

8章 栄養障害

  • 1 解答(2)
    • (a)この人のBMIは23.4で,正常域である.
    • (c)薬物療法は特殊な症状のみに行われる.
    • (e)成人の肥満につながる場合が多いので,対策が必要である.
  • 2 解答(3)
    • (a)ペラグラはナイアシンの欠乏症状.
    • (b)新生児神経管異常は葉酸の欠乏症状.
    • (e)出血傾向はビタミンCやビタミンKの欠乏症状.

ページトップへ

9章 摂食障害

  • 1 解答(3)
    • (a)男性にも発症する.
    • (b)過食症では,著しい体重低下をみない.
    • (c)発症要因は多様であり,ケースバイケースである.
  • 2 解答(5)
    • (b)神経性食欲不振症では必発だが,過食症ではそうではない.
    • (c)薬物も使用される.
    • (d)多職種が連携して,治療を進めることが望ましい.

ページトップへ

10章 消化管および肝,胆道,膵臓疾患

  • 1 解答(3)
    • (a)食道下部にできやすい.
    • (b)食道静脈瘤のほうが発生頻度は高い.
    • (e)胃内容物の逆流で起こるのは食道逆流症.
  • 2 解答(5)
    • (a)大腸がんは確かに増えているが,現在でも悪性疾患罹患率の1位は胃がんである.
    • (b)そのようなエビデンスはない.
    • (d)残胃からの胃がん発生率は正常胃からより高率である.
  • 3 解答(2)
    • (a)肉芽腫性炎症疾患である.
    • (d)とくに胃潰瘍との合併が多いという報告はない.
    • (e)症状はよく似るが,別疾患と考えられている.
  • 4 解答(4)
    • (b)重症型以外では過度の安静は不要.
    • (c)とくに禁忌ではない.
    • (d)ステロイドは一般的にはむしろウイルス増殖を来して禁忌である.
  • 5 解答(5)
    • (b)クワシオルコル症候群は蛋白質摂取不足による.
    • (c)脂肪肝は肝重量の5%以上が脂肪に占められた状態.
    • (d)γ-GTPは高値となる.

ページトップへ

11章 循環障害と循環器疾患

  • 1 解答(5)
    • (b)漏出性出血に含まれる.
    • (c)鮮紅色がみられる.
    • (d)静脈血のうっ滞した状態である.
  • 2 解答(2)
    • (a)4徴ではなく3徴.
    • (d)血小板の減少を来す.
    • (e)出血性と貧血性が逆.
  • 3 解答(5)
    • (b)線維化を形成する.
    • (c)1位は心原性ショック.
    • (d)不整脈は頻発する.
  • 4 解答(1)
    • (c)有用である.
    • (d)動脈硬化症は多い.
    • (e)動脈硬化症によるものである.

ページトップへ

12章 脳血管障害と神経疾患

  • 1 解答(1)
    • (b)黒質の変性で,神経細胞は減少する.
    • (d)自立神経障害(起立性低血圧,便秘など)を伴う.
    • (e)手指の規則的な粗大振戦が特徴.羽ばたき振戦は肝性脳症でみられる.
  • 2 解答(3)
    • (a)初めに記銘力が障害される.
    • (d)老人斑,神経原線維変化を病理的に認める.レビー小体はパーキンソン病に特有な神経細胞封入体.
    • (e)頭部CT・MRIは,初期は正常所見であるが,痴呆が進行すると大脳皮質の萎縮,脳溝拡大,脳質拡大がみられる.

ページトップへ

13章 腎・尿路疾患

  • 1 解答(2)
    • (b)細動脈で構成される.
    • (d)原尿の濃縮は集合管で行われる.
    • (e)CaやMgの再吸収も行う.
  • 2 解答(5)
    • (b)浮腫は軽度.
    • (c)引き金になることが多い.
    • (d)高頻度に認められる.
  • 3 解答(5)
    • (a)腎の萎縮を認めるのは慢性腎不全.
    • (b)急性腎不全では尿細管のNa再吸収能が傷害され,尿中Naが上昇する.
    • (e)尿細管傷害により尿中への酸の排泄がなされなくなり,血液は酸性となる.
  • 4 解答(3)

ページトップへ

14章 内分泌疾患

  • 1 解答(5)
    • (a)血液中TSH濃度は低下している.
    • (b)代謝亢進のため体重減少を来す.
    • (e)日本ではほぼ皆無であり,むしろ過剰症が問題になる.
  • 2 解答(2)
    • (b)高血圧になる.
    • (d)糖新生は亢進する.
    • (e)近位筋の萎縮が起こる.
  • 3 解答(3)
    • (a)副腎髄質にできる.
    • (c)小児期に巨人症,成人期に先端巨大症状を起こす.
    • (e)乳汁分泌は亢進する.

ページトップへ

15章 骨代謝と筋・骨格疾患

  • 1 解答(1)
    • (c)骨吸収が亢進するために起こる.
    • (d)血清カルシウム濃度は低下しないが,骨量は減っていく.
    • (e)ビタミンDの活性化障害による.
  • 2 解答(4)
    • (a)石灰化障害は骨軟化症の基本的病態.
    • (c)骨吸収を促進する.
    • (d)女性ホルモンには子宮・乳腺などへの作用があるので,第一選択とはいえない.

ページトップへ

16章 呼吸器疾患

  • 1 解答(2)
    • (b)2〜3日でピークとなり,1〜2週で軽快する.
    • (d)咽頭拭い液,鼻腔洗浄液を用いた迅速抗原診断法による.
    • (e)発症48時間以内に服薬する.
  • 2 解答(3)
    • (a)間もなく発病するのは稀.
    • (c)安静療法は必要.
    • (e)抗結核薬の開発だけでなく,生活環境の向上によるところも大きい.
  • 3 解答(2)
    • (b)気道の慢性炎症による気管支の狭窄.
    • (c)おもな原因は喫煙.
    • (d)フィルター付きたばこへの変更,ニコチン・タール成分の減少,禁煙活動の成果として,患者数,死亡者数ともに激減している.

ページトップへ

17章 血液疾患

  • 1 解答(3)
    • (a)白血球,赤血球,血小板の順.
    • (b)赤血球,血小板,白血球の順.
    • (e)リンパ球が著増する.
  • 2 解答(1)
    • (c)ビタミンB12の吸収不全があるので,筋肉注射により投与する.
    • (d)神経症状がみられないことで,ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血と鑑別する.
    • (e)牛乳に鉄はほとんど含まれていない.
  • 3 解答(1)
    • (c)自然治癒も多いが,回復しない場合にはステロイドホルモンの投与やγグロブリン大量療法が行われる.
    • (d)頭痛ではなく腹痛.
    • (e)腎炎を併発することがある.

ページトップへ

18章 免疫・アレルギー疾患

  • 1 解答(3)
    • (a)抗体をつくるのはB細胞.
    • (d)ウイルス防御の中心は,ウイルス感染細胞を傷害除去するT細胞.
    • (e)移植細胞のHLA抗原に反応し,細胞を傷害するのはT細胞.
  • 2 解答(4)
    • (a)マスト細胞のヒスタミン遊離はIgEによる.
    • (b)遅延型アレルギーはT細胞の反応による.
    • (e)補体活性化作用が強いのはIgM,IgGで,生成されたアナフィラトキシンはアナフィラキシーをもたらす.
  • 3 解答(1)
    • (c)じんま疹は真皮の病気で,食物など血液由来の抗原による.
    • (d)漆かぶれは遅延型アレルギーで,T細胞の反応による.
    • (e)過敏性肺臓炎は,おもにIgGクラスの抗体による.

ページトップへ

19章 小児の疾患

  • 1 解答(3)
    • (a)小児の肥満では体重の増加を微増にとどめ,身長の伸びを待つことにより肥満の解消を図ることを原則とする.
    • (b)脂肪肝は起こる.
    • (e)症候性肥満ではなく単純性肥満.
  • 2 解答(4)
    • (a)病態を表す言葉であり,アトピー性皮膚炎などの特定の疾患をさす言葉ではない.
    • (b)一生治らない場合もあるが,大半は成長とともにアウトグローしていく.
    • (c)食品除去は最小限度とし,「食べること」を目指した治療が望ましい.
  • 3 解答(3)
    • (a)早期の治療開始が必要な先天性甲状腺機能低下症と,先天性副腎過形成も含まれる.
    • (c)1日の摂取量の目安が決められている(表19-3参照).
    • (e)知能低下も特徴的な所見である.

ページトップへ


Copyright(c) 2003- Kagakudojin(Kagakudojin.co.jp), All rights reserved.
powered by Kagaku-dojin Publishing Company,INC